LIVE RECORD

ライブの参戦記録だったり。ライブ出演記録だったり。

te' ワンマンツアー『理性の前夜。紡がない言葉と加速する音。それは思考の検閲を擦り抜け、解体する意味を超え、現実の核で閃く天啓。可視化する暗黙知は観察者の感受を刺激し、愉楽と畏れを喚起する。』@渋谷O-nest

te’ワンマンライブ
『理性の前夜。紡がない言葉と加速する音。それは思考の検閲を擦り抜け、解体する意味を超え、現実の核で閃く天啓。可視化する暗黙知は観察者の感受を刺激し、愉楽と畏れを喚起する。』

◆2018年12月23日(日)渋谷O-nest
Openig guest : PAM(http://drummer-takahashi.com/
OPEN:18:00、START:18:30
前売4,000円

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天皇誕生日。人々がクリスマスの予感に沸き立つ渋谷109を横目に向かうはTSUTAYA O-nest

実はほとんど行ったことがないので入り口が全然わからず5分ほど立ち往生したのはここだけの話。

ひっそりと存在するエレベーターで6階まで到達すると、出迎えたのは手書きの看板とクリスマスツリー。そうか、2日後はクリスマスじゃん。

道なりに進むとBarスペースがあり、グッズ販売をしていた(お姉さんがかわいかった)のでte'のTシャツを購入。特価で1000円になっていた。お安い。

到着したのが開場10分前だったので間もなくステージフロアに案内された。勢いあまって購入したチケットだったので整理番号18番という見たこともない早番。

螺旋状の外階段を下りてフロアに向かうとステージ前の柵には既に1列観客が並んでいた。ステージ向かって左端の1段高い部分にスタンバイ。ちょうどドラムセットの背後なので右手周りしか見えない位置だったが、目的はベースのマツダさんの手元をガン見することだったので止む無し。

開演時間間際になるとフロアはまんべんなく人が埋まるほどに。キャパ250なので200くらいは居た気がする。

 

O.A.としてPAMというバンドが出た。

聞いて驚き、あのエ〇レガーデンのドラマーがやっているインストバンドとのこと。事前情報なしで、本人も結構ネタ感を強く押し出していたのでてっきりそっくりさんか何かと思ったら本物だった。終わった後CDを買ったついでにちょっとお話したけどなかなかファンキーで面白いお兄さんだった。ドラムはバカスカ叩く系で結構好きなタイプだった。

生ドラムとリードギター:久米氏によるユニットでギター・シンセ・ベースは打ち込みという構成。曲調は割とte'に近いものを感じた。久米氏もte'と対バンするのが夢だったとのこと。結成3か月ほどで夢が叶っちゃってます。さすが、ネームバリューの威力は計り知れない。

打ち込みを流すのは高橋さんの役目で、彼が音源や機材など色々管理しているようだが今回ミキサーのセットを全部忘れて渋谷で全部買いそろえたらしい。え、ファンキーすぎない?以前はスティックを忘れて会場で借りたらしい。忘れ物多すぎない…?

流す音源もiPhoneに入れているらしいがライブ中盤で充電10%、ファンキーすぎるこの人。そういうの嫌いじゃない。

演奏曲が少ないのと繋げられない(練習回数3回とかで練る時間がないかららしい)ので1曲終わるごとにMCを挟んでいたが「○○したらコロス」のオンパレードでなかなかにファンキーだった。

総評としては、機会があったらまたぜひ見たい。笑

PAM 「Point at you」 - YouTube

 

 

転換の後te'の登場。ていうか転換のセッティング、本人たちがやってるんですが?!あまりにも地味すぎて普通にスタッフかと思った。笑

さて、セトリが世の中に公開されていない今(そして熱烈なファンすらそれを投稿していない)インストバンドで何をやったかを思い出すのは結構至難の業だしまず曲名長すぎてその時点で覚えられる要素少なすぎる。なんという欠点。

そして本人たちも「あのタコのPVのやつ」みたいな言い方をする雑さ。

本人たちが完璧に覚えてなくて逆に親しみはある。

まあ多分有名なやつをやってた。それは間違いない。いつかのライブの音出しにおふざけでやった如何に強大な精神や力といえども知性なくしては『無』に等しい。もやっていたがあまりにやっていることが違い過ぎて驚き驚き驚き。それ絶対に視聴者に届いてないぞその和音。

基本的にコードをばりばり掻き鳴らすことが多くてその点LITEとは結構方向性が違う。そしてどう考えても耳コピできない。南無南無。te'のコピバンとか絶対できないな…。

あとみんな基本的によく動く。多動かというくらい動く。マツダさんはいつも歩幅の大きい謎ステップを踏んでいる。よくあんなので弾けるなと思う…。hiroさんも結構ぐわんぐわん頭を振っていたが河野さんは奥でほぼ動かず粛々とギターを弾いていた。

演奏はとにかく、素晴らしいの一言。CDの音源がもっとライブ感あふれる音になって届くわけだけど、よくこんなのをちゃんとライブでできるなと。タチバナさんの16分のシンバル刻みはさながらマシーンだった。全然ブレない。よくあんなのずっと叩けるな…やはりプロは全然ちがう。全然筋肉ついてるようにも見えなかったのだけど、細マッチョなのかもしれない。こういうドラマーと残響系のバンドやってみたい…のが夢の一つです。(なお自分の技術力に課題多数)

 

 MCはグダグダ喋っている感じが多かった。基本的に河野さんがよくしゃべる。特にオチはない。印象に残った話をいくつか。

・ドラムのタチバナさんがPAMの高橋さんにライブ前にドラムを教えていたという話。ドラムが上手いから教えてくれと頼んだら、ダブルストロークを手首のスナップだけで叩いているなどと嘘をついてその練習をさせていたためライブ前なのに手首が尋常ではなく疲弊して戦力を削られたと。かわいそう。

・ギターの河野さんは日本で唯一のサンタクロース協会会員であるパラダイス山元さんと交流があり、以前からサンタクロース協会に入らないかと勧誘されている。その話題からライブの衣装にホットパンツを穿いたらどうかと言い始めるhiroさん。きっと似合うと。まあホットパンツが似合う男性アーティストはどう考えてもイナバさんしかいない気がするけど。そこからミドルネームをつけたら印象も変わるのではという話になり、ホットパンツ・コウノとなり、なぜかドラムのタチバナさんがこの度パラダイス・タチバナとなる。語感いい。次のアルバムクレジットからパラダイスタチバナと名乗りますとのこと。

・以前放送していた「獣になれない私たち」に出ていた俳優が、実はタコのPV(夢とは現実という平凡なものに付ける美しさに似た『嘘』の俗称。)に出ていた人だとのこと。

このPVはタコの描写が一切出てこないのにタコに追われて逃げ惑うというテーマがあるそう。PVを撮ったのは柿本ケンサク氏。このPVの打ち合わせをしているときに、追われているのはタコかイカか論争が巻き起こり、掴みかかる勢いの喧嘩が勃発したとのこと。

二度と一緒に仕事するもんかと喧嘩別れしてその後数年が経ち、そんなことも忘れかけた最近の別件でたまたま柿本氏と仕事をする機会があったそうで、あの時はすみませんでした、とすっかり大人になったというありがちエピソード。論点がチマ過ぎてウケる。

この間、マツダさんは一切喋らず。最後に話を振られても、特に話すことはありませんとのことだった。その割にライブ後まっさきにフロアでビールを飲み始めていたのは彼。ベーシストはそういうところ、あるある。

 

そんなわけでライブ後PAMのCDを追加で買い求めたため高橋さんには殺されずに済んだ。笑

夜も更け、一層ひしめき合う人混みを縫って、無事に帰路についたのであった。